フルテーパードタングはナイフの軽量化と重量バランスを良くするR.W.Loveless氏の大発明ですが、ブレードの研削と同様に失敗の多い工程ともいえます。僕も例に漏れず、テーパーを削る時に失敗を繰り返してきました。
先日、工房でテーパーを取るのに四苦八苦している僕を見かねた相田義人がテーパー加工の失敗を防ぐ方法を教えてくれたのでみなさんにシェアしますね。

失敗しないテーパードタング!

今回は、熱処理から帰ってきたテーパーを綺麗に修正する場合ですが、熱処理前の研削にも利用可能です。
熱処理から帰ってきた場合、多少の曲がりなどがあったりするのと、酸化皮膜を落とすためにテーパーを撮り直します。
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下準備として、リカッソを綺麗に研磨します。ベルトはJベルトの#400を使用します。
あくまで「研磨」なのでサイズが変わるほど削ってしまってはいけません。ヒルトがガタガタになってしまいますからね!
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これが今回のメインネタ!
なんとさっき磨いたリカッソ部分をシールで養生してしまいます!
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単純ながら意外と思いつかなかったこの方法。僕の目からウロコがポロリンと音を立てて落ちて行きました。
この養生さえあれば、ちょっと手元が狂ったとしても絶対に削ってはいけないリカッソ部分を守ることができますね!
さてこれで失敗を恐れずリカっソを研磨することができるようになりました。
#240のベルトで平面をしっかり出してテーパー部分は完成です!
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はい、これで綺麗にテーパーを取ることが出来ました。
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過去にテーパー取るのに失敗しちゃった方や、はじめテーパードタングに挑戦される方は、この方法を試してみてくださいね。失敗しない、という安心感が作品作りに余裕を与えてくれるはずです。
ではみなさん Good Knife Making!

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