第33回JKGナイフコンテスト結果


2017年のJKGナイフコンテストは41名、41作品の応募がありました。

ご応募してくださった皆様、誠にありがとうございました。
コンテストの結果はJKGの公式ホームページでも掲載されていますが、このブログでもご紹介させていただきます。

大賞

向大喬

ラブレスデザイン プロハンター トウキョウコーヒーショップモデル

見事大賞に輝いたのは、向大喬さんでした。過去にも優秀シースナイフ賞などを獲得している実力者です。
獲物解体で胸骨割りの際、ポイントを手前に向けて握った際に刃もとに力が集中するようにエッジラインとハンドルのカーブを計算して設計されていたり、エッジへの負荷を考慮して鋼材をCV-134を採用するなど自らのハンターとしての具体的な意見をデザインに反映させていました。一方で、ナロータングのバットのクラウンを固定する金具が露出しないように細工をするなどカスタムナイフの魅力の一つでもある”見栄え”に対しても細部までの配慮がなされていました。

 
 

優秀シースナイフ賞

大城将宏

ブラックカナード

大城将宏さんのブラックカナードが優秀シースナイフ賞に輝きました。クラシカルなシルエットに、使い込まれた工具のような雰囲気を目指したという美しくも力強いナイフ。削りや加工の技術、装飾の美しさ、全体のバランス、すべてがハイレベルなナイフでした。僅差で大賞を逃したものの、多くの審査員と来場客を魅了した記憶に残る一本となりました。

 
 

藤本保広メモリアル賞

堀英也

ラブレス ミニウィルダネス

JCKMに所属する審査員が厳しい目で選ぶ藤本保広メモリアル賞は、初受賞の堀英也さんのミニウィルダネスでした。
マルーンリネンマイカルタの上品な仕上がりに合わせて作られた優しく美しいイメージのナイフに仕上がっています。微に入り細を穿つまで丁寧に仕上げられたところがプロのナイフメーカー達の目に留まりました。

 
 

鈴木眞メモリアル賞

内田啓

相田義人ハンドスケルペル・インテグラル

ハンドスケルペルをインテグラル構造にしたというアイデアは、ありそうでなかった。
オリジナルに忠実に再現されてありながら全く別物のハンドスケルペルが誕生した瞬間でした。
インテグラルということでオリジナルよりも重量が増し、その絶妙な重量バランスはこのナイフの持つ”荘厳さ”を生み出す重要な要素となっていました。

 
 

アートナイフ賞

下谷拓也

Golden Bowie

初挑戦とは思えないイングレーブもさることながら、全体の雰囲気づくりや、デザインを説得力あるものにするグラインド技術、シースの加工技術、すべてにおいてハイレベルな作品です。ブレードバックの真鍮は8本のボルトで固定するなど、見た目だけでなく強度にも配慮がなされています。


 
 

デザイン・アイデア賞

藤田守

銘「三徳」デスク・ナイフ

「和、仁、勇」の三つの徳の具現化追求と持ち主への守護性を持たせた作品とのこと。アメジストは霊能力の高いと言われる濃い色のものを吟味したのだとか。和洋折衷の芸術的センスあふれるナイフです。内蔵されたアメジストをくるくる回すことができるし、シースにしまうときに「カチッ」と小気味良い音がするなど、持ち主を驚かせたり喜ばせようとする作者の意志が伝わる楽しいナイフでした。


 
 

奨励賞

鈴木北斗

サラミテイスター

自ら青紙2号を鍛造して製作した意欲作。サラミをいかにおいしく食すかをテーマにして、ブレードを出来る限り薄く仕上げています。
若干18歳での奨励賞受賞。今後の活躍が楽しみなナイフメーカーが生まれました!

 
 

鶴田雅彦

スパイラル

ブレード、ヒルトともに白紙2号、15N20を使用して自作したワイヤダマス・ダマスカスです。鶴田さんのダマスカス技術は年々向上されています。鱗模様のヒルトに鶴田さんの鍛造技術の凄みを感じることができます。

 
 

向喬平

ストレートハンター

昨年に続き2年連続で奨励賞を獲得した向喬平さん。今年はホローグラインドにヒドゥンボルトのナイフに挑戦。シースの調子もかなり改善されていて、昨年から比較して加工技術の格段のレベルアップに多くの審査員が驚きました。ちなみに2年連続の親子同時受賞でした!2代ですごい!

 
 

中里友之

オールドセミスキナー

全体のシルエットをはじめ、ラブレスのオリジナルに忠実な作りで、竹内重利氏による彫刻がナイフと完璧に調和している美しくかつ実用的な素晴らしいナイフでした。

 
 

尾﨑始

サブヒルトファイター

象牙のハンドルのサブヒルトファイターという超大作です。イングレーブも自分で施しているというから圧巻です。

以上、第33回JKGナイフコンテスト受賞作の紹介でした。
今年も応募総数も多く、盛り上がりが引き続いている印象のコンテストでした。
別の記事でこのほかの応募作品もご紹介しますね。