2018 JCKM/ JKG鍛造ナイフ部会合同ナイフショー レビュー3


その2の続きです。

松井透さん

松井さんはピンと位置を工夫してナイフごとに意匠が変わるようにしていました。モザイクピンなどを使えばさらに面白くなりそうです。

 

加藤清志さん

加藤さんといえばこのニッケルダマスカス。ペーパーナイフシリーズは加藤さんの技が駆使されたナイフを日常的に使うことのできるのがうれしいですね。

 

山崎英雄さん

山崎さんはナイフショーでは基本は展示のみで、金鋸の刃で作った小型ナイフを安価で販売しています。はじめは使い終わったものを使っていたのですが、人気があってそれでは間に合わなくなり、このナイフを作るために新たな金鋸の刃を買い足さねばならない状況になっているそうです(笑)

 

吉川英治さん

ラブレスナイフを追求し続ける吉川さんのテーブルは相変わらずこだわりまくったラブレススタイルのナイフが展示されていました。どれも素晴らしいものばかりです。ラブレスに近づけようとする中で出てくる個性が吉川さんのオリジナリティなのかもしれません。

というわけでずらっとナイフをご紹介してきました。ベテランのナイフメーカーの多いショーで、どのテーブルも高品質のものばかりでした。
こうやって見てみるとみなさん様々なアイデアや工夫でお客さんを驚かそうとしているのがわかります。もっともっとたくさんのお客さんにこのナイフメーカーたちのすばらしい作品を直接触れてみてほしいものです。今回来られなかった方も、毎月のようにどこかでナイフショーが開催されていますから、ぜひ遊びにいってみてください!

補足。
今回のナイフショーの様子を間狩純平さんがYouTubeで紹介しています。会場の雰囲気などは動画のほうが伝わりますね。ご覧ください。


2018 JCKM/ JKG鍛造ナイフ部会合同ナイフショー レビュー1


2018年4月7日~8日にかけてJCKM/JK鍛造ナイフ部会合同ナイフショーが開催されました。多数のナイフメーカーが集まり、素晴らしいカスタムナイフの世界を堪能できる2日間となりました。

久々に写真を撮る時間が取れたのでナイフショーのレビューをしていきたいと思います。例のごとく会場で特に気になったものをご紹介していきます。

 

F工房 渡辺藤夫さん

東京で行われるナイフショーの名物おじさんです。
スタッグやクジラの歯や海松、象牙など、さまざまな天然素材やジャンク品を多数出品しています。見てるだけでも面白いテーブルです。

 

 

堀英也さん

確か去年の銀座ブレードショーでナイフショーにデビューした横浜在住の新人ナイフメーカーです。新人と侮るなかれ、ラブレススタイルのハンティングナイフを丁寧に仕上げる実直な作風でクオリティも高い。一方で、本人はジミー・ライルも大好きで作ってみたいんだとか。今後の展開にひそかに期待しています。

 
 

亀井清昭さん

鍛造部会メンバーも展示していますから、鍛造した作品を楽しめるのもこのショーの一つの魅力。亀井さんは面白いものを作る作家さんです。

かわいいミニミニ鉈とミニミニまさかり。

ナイフブランクも販売していました。ここからハンドルをつけて自分なりに仕上げていくわけです。

 
 

横山哲夫さん

メキシコのクマこと横山哲夫さんは、今回ナイフショーの顔でもあるポスターに選定されました。星山文隆さんのイングレーブが施されたインテグラルナイフ。ナイフメーカーとイングレーバーがお互いの技術を競い合っているかのような迫力あるナイフです。


 
横山哲夫さんはブログもやってます。ナイフの製作工程が事細かに紹介されていて勉強になりますよ!
 
メキシコのクマ

 
 

多松国彦さん

インテグラルといえばやはりこの人。アトランタブレードショーでベスト・ファイターを獲得した多松国彦さんです。独特のセンスで削り出されるインテグラルナイフは繊細かつ可憐。もはや芸術作品ともいえる出来栄えです。こだわりぬいた素材選定、ともすれば華奢になるのではと思うほど攻め抜いた削り。多松国彦さんの確かな技術を証明する美しいナイフたちでした。

 
 

武市広樹さん

Rock Edge Worksの屋号で活動してる武市広樹さんのテーブルはオールドテイストのナイフが多いこのショーの中で明らかに異彩を放っていました。しかし、そこに並んだナイフは決して奇をてらったものではなく、すべてのデザインに自身のハンターやボディーガードなどの幅広い経験に裏打ちされた設計思想が現れています。武市さんのナイフはどれも「質実剛健」ともいえるものばかりです。

 
 

内田啓.さん

内田さんが新たな構造のナイフを模索してたどり着いた一つの答えが「バーティカルフルテーパードタング」でした。
通常のテーパータングはナイフの先端からタングに向かって薄くしていきますが、このバーティカルフルテーパードタングは、ナイフの背中からエッジ方向へ垂直方向に薄くする構造です。内田さんのWebサイトから引用すれば「通常のフルテーパードタングの利点はそのままに活かし軽量で、ベベルストップ(立ち上がり)やリカッソなど応力が集中する形状の急激な変換点が無いため衝撃に強く、剛性に優れ且つ柔軟で弾力性に富むタフなナイフにする事ができる。」とのこと。多少デザインに制約があるものの、それを補う利点も多いようです。

バーティカルフルテーパードタングの詳細な解説は内田さんのWebサイト(以下のリンク)で確認することができます。どうぞご確認ください。
http://kei-uchida-knife.raindrop.jp/20180226-2/

 
 

奈良定守さん

奈良定さんはオーソドックスなラブレススタイルの印象が強いですが、実は名人・加藤清志氏に師事していて、鍛造もこなすマルチなナイフメーカーなのです!細部まで(ほんとのホントに細部の細部まで)キッチリと作られた鍛造ナイフはシンプルながら魅力あふれるものばかりでした。

 
その2に続きます。