JKGナイフショーにおいて第28回JKGナイフコンテストの結果が発表されました。
今回のコンテストには、全国から31名の応募者が参加されました。
どれも力作ばかりで各賞を決めるために何度も決選投票が行われるほど、接戦に次ぐ接戦でした。
今回は受賞された13名の作品をご紹介します。

JKG大賞

作品名:「Dear Sir "S"」
大賞を受賞したのはなんとナイフ製作歴1年の金井洋一郎さんの作品でした。
スカーゲルのナイフからインスパイアされた作品は、独特の雰囲気をもった力強い作品です。
鋼材はATS-34、ハンドルには和鹿のスタッグ、ブラス、NS、レッドウッド、ウォルナットを使用しています。
複数のハンドル材を見事に織りまぜてデザインを完成させていました。
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シースもクロコダイルを使用したり、コンチョをスタッグと薬莢で細工したりと、細部まで作りこまれている印象でした。
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優秀シースナイフ賞

作品名:「ディアハンター」
北海道でハンターをされている向大喬さんの作品。
R.W.Lovelessのプロハンターを、自分なりに改良した結果がこのナイフ。
ブレードの削りの旨さに、思わず審査員は唸りをあげていました。
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優秀フォールディングナイフ賞


作品名:「クリスタルパレス レプリカ(ジョセフ・ロジャース)」

鹿児島県在住の宮前敏行さんの作品。
写真をみて制作したという驚きの一作。ボルスターのイングレーブも本人によるもの。
細部まで丁寧に作りこまれていて、ため息が出るようなナイフでした。
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アートナイフ賞


作品名:「デスクナイフ ma・芽」

澤口勉さんの作品。
もっと身近に置けるデスクナイフ というコンセプトのもとに作られたユニークな作品です。
一見するとどこにナイフがあるのかわからないと思います。
豆を土から抜くと、ナイフが現れます。
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面白いだけではない。しっかりとしたコンセプト、加工技術がなければ完成し得ない、素晴らしい作品でした。
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豆から飛び出した新芽にはガラスの朝露が…。
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デザイン・アイデア賞


作品名:「無題」

渋谷徹さんの作品です。
一見普通のフォールディングナイフですが、ボルスターのポッチがロックになっています。
ポッチを押すことでロックが外れ開閉できるようになります。
加工精度も高く、スムーズなアクションが印象的でした。
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鈴木眞メモリアル賞


作品名:「3"セミスキナー(アイダモデル)」

池添雄太さんの作品。
オーソドックスなセミスキナーですが、鉄工ヤスリでここまで仕上げる技術は圧巻です。
イングレーブは星山文隆さんによるもの。
シンプルなデザインゆえに装飾のイングレーブが映えています。
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藤本保広メモリアル賞


作品名:「バックロックフォールダー」

安永朋弘さんの作品。
美しいアイアンウッドを使用したフォールディングナイフ。
スムーズなアクションを心がけたというだけあって、触って気持ちいいナイフです。
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奨励賞(5名)


作品名:「6in スリムボーイナイフ」

辻本充彦さんの作品。
カウリXをものすごい綺麗なミラーまでしっかりと研磨していました。
ヒルトはニッケルシルバー・銅・合金を組み合わせて作ってあり金属色のグラデーションを楽しむことができます。
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作品名:「Nature景・渓・憩」
尾関泰正さんの作品。
高級な象牙のハンドルを使用し、そこに自らスクリムショーを施したセットナイフ。
ナイフメーキングを楽しんでいることが伝わってくる温かい作品でした。
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作品名:「ホームユーティリティ」

奥田敏朗さんの作品。
御年77歳ながら、ヤスリで制作された力作です。
左右どちらからでも入れることのできるユニークなアイデアのシース。
仕掛けは中に埋め込まれた磁石なんだとか。
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作品名:「オオタカ」

永田征雄さんの作品。
永田さんは2011年に優秀フォールディングナイフ賞を受賞されています。
今回は鳥の翼をイメージしたというシースナイフで出展されました。
ほんの少しも歪みのないブレードが研削技術の高さを証明しています。
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作品名:「Kappo ~闊歩~」
松村智郎さんの作品。
「ブーツを履き、ナイフを佩き、男は自然(せかい)を闊歩する」というコンセプトをそのまま表現したような作品です。ナイフもさることながら僕が気に入ったのはシースです。コンセプト通りの靴のようなデザインで、しかも後ろ側のステッチはフットプリントになってる!
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ナイフマガジン奨励賞

今回は本当に佳作が多く、ナイフマガジン編集部の審査員の方からどうしてもこの方にも賞をあげたい!と提案があり、特別に設けられた賞です。
作品名:「Sunday Boys Special」
並木実潤さんの作品。
時間がなくて作りこむことができなかったとは本人の弁ですが、全くそのことを感じさせない素晴らしい出来栄えでした。小さい作品ながら、アイボリーの模様の細かいところをうまく使って、強い印象を残す作品でした。
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以上が受賞作です。
ここに載せていない応募作もどれも力作ぞろいでした。JKG会員以外の方の受賞も多く、まだまだ日本のカスタムナイフ界には逸材が埋もれているなという印象でした。
今回は間に合わなかったり、ナイフコンテストの存在を知らなかった方も、来年も9月にコンテスト作品を募集すると思いますので、どうぞ次回はご参加下さい!

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