白鳥聡さん

JKGナイフショーにおいて第29 回JKGナイフコンテストの結果が発表されました。
今回のコンテストには、全国から24 名の応募者が参加されました。
今回は受賞された13名の作品をご紹介します。
 

JKG大賞・優秀フォールディングナイフ賞

白鳥聡さん

作品名:ファンシー/フォークナイフ

大賞と優秀フォールディングナイフ賞を同時受賞したのは、埼玉県の白鳥聡さん。
ご本人から聞いて驚いたのが、これまでのナイフ歴は長いものの、ほぼ独学で、しかも制作本数は10本もいっていないとのこと!
今回受賞した作品は、制作に約2年を要し、5年間温めて今回のコンテストに応募されたそうです。
まったく恐ろしい方が現れたものです。

ハンドル材はマザー・オブ・パール、ボルスター材はスターリングシルバー。
白鳥聡さん

白鳥聡さん

内部にもファイルワークが施され、ピカピカに磨き上げてありました。
白鳥聡さん

白鳥聡さん
 
 
 

優秀シースナイフ賞

池添雄太さん

作品名:スキナー

昨年は鈴木眞メモリアル賞を獲得された池添雄太さんが、躍進を遂げ、優秀シースナイフ賞を獲得されました。
ご自身が狩猟を始められ、その経験を活かして鹿や猪の解体に特化してデザインされたナイフ。研削作業はグラインダーなどを使わずに、ヤスリで成形。その加工技術の高さが群を抜いていました。ハンドルには自身で染めた鹿角を使用していました。彫刻は星山文隆さんによるもの。
池添雄太さん
池添雄太さん池添雄太さん
 
 
 

藤本保広メモリアル賞

渋谷徹さん

作品名:肥後守

ボタンロックで、動きが素晴らしいナイフを作ったのは静岡県の渋谷徹さん。
前回はデザイン・アイデア賞を獲得しましたが、今年は藤本メモリアル賞を受賞。
昨年と同様の機構ながら、名前の通り肥後守スタイルにマイナーチェンジをされていました。
インレイの技術が高い!
渋谷徹さん
渋谷徹さん
渋谷徹さん
 
 
 

鈴木眞メモリアル賞

伊藤亮さん

作品名:ミドルサイズ コットンサンプラー

コンテスト応募2年目にして、見事賞を獲得した埼玉県の伊藤亮さん。
普段からフォールディングにこだわってナイフを制作されています。
複雑な形状のブレードはグラインダーの加工が難しく、ヤスリで仕上げたとのこと。
コレクターの代表が選ぶこの賞を見事獲得されました。
伊藤亮さん
伊藤亮さん
伊藤亮さん
 
 
 

アートナイフ賞

藤田守さん

作品名:追憶 ヴェネツィアン デスクナイフ

独特の世界観をナイフで見事表現された藤田守さんがアートナイフ賞を受賞されました。
特徴的なのは200年前の赤色ヴェネツィアン・ビーズを利用したヒルト。このビーズが回転する仕掛けも楽しい。
ブレードからシースまで統一感のある色使いが魅力的です。
藤田守さん
#15 藤田守(アートナイフ賞)-004_JKGコンテスト2013
藤田守さん
 
 
 

デザイン・アイデア賞

澤口勉さん

作品名:ワン・ワン

毎回楽しいアイデアのナイフを作ってコンテストに応募してくださる澤口勉さんが見事デザイン・アイデア賞を受賞。
昨年のアートナイフに続く2年連続の賞獲得です。
可愛くデフォルメされた柴犬とダックスフンドのシルエット。箱庭のようなディスプレイ。
ナイフショー会場や審査会で、誰もが笑顔でこの作品を眺めていたのが印象的でした。
澤口勉さん
実はしっぽを3種類から選べるという遊び心も。
澤口勉さん
澤口勉さん

 
 
 

奨励賞

永田征雄さん

作品名:ヨーロピアン・ハンター

安全で出しやすいシースを作るのに苦心したというブレードが大きく湾曲した作品です。
永田さんは今年JKG審査会に合格され、JKGナイフショーにデビューもされました。
永田征雄さん
永田征雄さん
ヒルトの処理が素晴らしい!
永田征雄さん

 
 
 

山田健治さん

作品名:ドロップハンター

ベーシックなラブレスナイフをオリジナルデザインで作った山田健治さんの作品が奨励賞を獲得。
自分でデザインしたつもりが、あとでグリーンブックを見たらそっくりなナイフがあってびっくりしたんだとか。
こういったシンプルなナイフは派手さがない分、細かいところを見られがちでしょうが、見事な受賞ですね。
山田健治さん
山田健治さん
 
 
 

佐藤雄二さん

作品名:ユーティリティー

研磨が難しいCV-134を敢えて応募作に選択した意欲作です。
研削工具はヤスリ。ここまで完璧なミラーにする努力と根性がすごいですね。
ハンドル材のランダムな模様を見事に使いこなしていました。
佐藤雄二さん
#20 佐藤雄二(奨励賞)-003_JKGコンテスト2013
 
 
 

向大喬さん

作品名:ラブレス デザイン ドロップ ポイント ハンター

ご本人が実際に狩猟で使用するために制作したという一本です。
鋼材はD-2を使用し、ハンドルは滑り止めになるように敢えて荒く仕上げているとのこと。
現場で実際に使うハンターだからこその作品へのこだわりが強く感じられる作品でした。
優秀シースナイフ賞を争った1本でした。
向大喬さん
向大喬さん
 
 
 

川上圭三さん

作品名:Think over

とても素晴らしい作品でした。今年JKGナイフショーにデビューした川上圭三さんの作品です。
見事に奨励賞を獲得されました。このナイフも優秀シースナイフ賞を争った1本です。
作品全体の造形や細工の美しさもさることながら、普通は目の届かないパラコードの通し穴まで磨いているという丁寧な仕事がすごい。
ハンドル材はカクタスというもので、気を抜くとすぐに欠けてしまうそうですが、完璧に仕上がっていました。
川上圭三さん
川上圭三さん
 
 
 

ナイフマガジン賞

金井洋一郎さん

作品名:Jazzy Mag

ガーバーのマグナムハンターをベースにデザインしたという作品。
ハンドルにはメイプル、ボーン、アクリル、ニッケルシルバー、真鍮、ジュラルミン、スペーサーと様々な素材を使用して、カッコいいデザイン、色使いになっているのが印象的でした。
ナイフ製作歴約2年とは思えない、もうすでに自分の世界を持っている金井洋一郎さんらしい作品でした。
金井洋一郎さん
金井洋一郎さん

以上が今回のコンテストで受賞された作品です。
もちろん、ここに出せなかった作品も素晴らしいものばかりでした。
今年、惜しくも受賞を逃した方はぜひ来年リベンジを期待しています!
そして、今回コンテストに間に合わなかったり、参加されなかった方は、ぜひ一度チャレンジしてみてください!

最後になりましたが、ナイフコンテストに応募してくださった皆様。
無事にコンテストを開催することが出来たのは、参加してくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました。
そして、来年のご応募も心よりお待ち申し上げております。
 
 
 

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