とある有名アウトドアショップの社員さんが一念発起。「自らの手でナイフを作る!」ということで鋼材の切出しから完成まで最小限の工具と根性で作り出した第1作目がこちら!

VG-10のブレードにウッドマイカルタハンドル。
シンプルな構成ですが、すごく温かみのある使いやすそうな素敵なナイフが誕生しました。

この方はナイフ教室で相田義人に一度習った方なのですが、その時はバーキングをつかった講習だったためヤスリがけでナイフを作るのは初体験。工具や機械が揃っていない状況でのナイフ作りはなかなか困難を極めたそうですが、出来上がりを見ると全くそんなことを感じさせない素晴らしい出来栄えです。

ウッドマイカルタのオリーブに差し色として補色関係のオレンジのスペーサーを挟んだ色彩的感覚も素晴らしい限り。

カシメピンによるハンドル固定方法

何度かお店に足を運んでいただいていくつかのアドバイスをさせていただきました。特にハンドルの固定方法については、工具類がまだ完全にそろっていないことなどからカシメピンによるピン留めをお勧めしました。カシメピンによる固定でのメリットは2つ。

1.コストの低減

ハンドルの固定がカシメピンだけで済むので200円程度のコストで済みます。

2.最低限の工具で加工可能

ボルトを固定するには段付きドリルが必要になりますが、ピン留めならば通常のストレート・シャンク・ドリルさえあれば簡単にピンを通すことができます。

固定方法としては通したピンを少し余らせて軽くカシメるだけ。もちろんボルトと比較すると強度的には弱いですが、叩きつけたりするなど無理な使い方をしなければ問題ありません。

無事に…というより見事にハンドルの加工がされていて、ピンの段差など全くない完璧な仕上げで実質的処女作とは信じられないほどの出来栄えで驚きました。

見事に1本目のナイフを仕上げて、今はもう少し難易度を上げて第2作目に挑戦中です。
次回はモザイクピンなどを使う細工を予定しているそうです。

【今回の使用した素材】

V金10号 3x30x250㎜
Dymalux ウッドマイカルタ・オリーブ
カシメピン NS Φ2㎜×250㎜
G-10スペーサー オレンジ
ハンドル用エポキシ接着剤 MX-91

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