2019年4月6日~7日の2日間、銀座クラシックホールにてJCKM/JKG鍛造部会合同カスタムナイフショーが開催されました。

新年度最初の週末に加え、一週間後にはSAKURA-BLADE SHOWも控えていて来場客は少ないかなと予想していましたが、初日は近年中では最も来場客が多く、盛況となりました。ご来場いただきましたお客様、ありがとうございました。

例のごとく、お客様とお話している時間がほとんどで、あまり会場を回れなかったのですが、少しだけナイフショーで出展されていたナイフをご紹介します。

中根祥文さん

今回一番驚いたのはこの中根祥文さんの新作「ハーケンナイフ・フォールディングシステム」です。これは、シースナイフでありながらフォールディングナイフにもなりうるという全く新しい発想のナイフです。

百聞は一見に如かずなので、ぜひこの動画をご覧ください。自らの指をピボットにしてブレードが回転してオープンできるシステムです。

この素晴らしい構造のナイフは用意した5本すべて完売。中根さんにはまだこの構造をさらに良くするアイデアがあるようで、ブラッシュアップして次回のショーで公開するとのこと。ますます楽しみです。

加藤清志さん

参考出品として、コレクターの方から借りて展示されていた刀匠・加藤清志さんのボウイナイフ。ご本人も「いつ作ったか忘れた」とおっしゃってましたが、推定20年から30年前の作品とのこと。ニッケルダマスカスのブレード、ヒルト、ポメル、そして象牙のハンドルの加工精度。すべてが一流の仕事です。

写真には写っていないですが、金象嵌されたKATOのロゴは竹内重利さんによるものだったと思います。こういった名品がしれっと並んでいて、実際に手に取ってみることができるというのはJCKMならではの楽しさかもしれません。


和田泰宇 さん

独創的なデザイン、そしてそれを具現化する卓越した技術。
和田泰宇さんのナイフは気品高く、高貴な雰囲気が漂っています。

和田さんのナイフはすべて一点もの。ひとつひとつに直筆の図面がつきます。


金杉信一 さん

現・JKG鍛造部会長の金杉信一さんのカウリXの鍛造切り出し。 カウリXは鍛造する際に割れやすく、その加減がとても難しいそうです。 素材も希少な上、技量が伴わないと製作できない貴重な一本です。 実際、この切り出しを製作するときも、熱処理の際に焼き割れが出たりして完成にこぎつけるまでかなり苦労をしたのだそうです。


山崎英雄さん

高級・高価なイメージのJCKMショーですが、初めて来たお客様や、手ごろな一本がほしいという方のために買いやすい価格で販売している山崎英雄さん。

これは金鋸のハイス鋼の刃から作ったナイフです。手ごろな価格でありながらその切れ味は圧巻。日々、カッターナイフ代わりに使いたい一本です。


吉川英治 さん

シュートナイフをマルーンリネンで製作した珠玉の一本。
ラブレスを研究しつくした吉川さんの一つの到達点かもしれません。コレクターの方に教えてもらったんですが、これとは別にスタッグのものを隠してたんだとかwそれがすごく良かったらしい。見たかった…

今回撮れた写真はこれだけです。ほかにも…数えきれないほど素晴らしいナイフがたくさんあったのですがご紹介ができず残念です。ぜひ次回は実際にナイフショーに来てご自分の目で、手で、その素晴らしい世界を感じてください!

JCKM/JKG鍛造部会合同カスタムナイフショーは来年も開催予定です。
よろしくお願いいたします。

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