銀座ブレードショー2017夏 レビュー
2017年7月2日、炎天下にも関わらず、銀座ブレードショーは大盛況のうちに開催されました。ここ数年、相変わらず暑くて熱いナイフショーですね!
今回も展示テーブル2名の新人を含むたくさんのナイフメーカーが出展し、大いに盛り上がりました。
テーブルから会場を見渡してみると、10代~20代と思しき若いお客様が増えているような印象でした。若い人たちはInstagramやTwitterなどのメディアでもナイフ作りのアカウントを公開している人もいて、徐々にですがナイフメーキングの趣味が広がってきているのかなと感じました。若い人たちにはぜひ、ドンドン積極的にナイフショーに遊びに行ってプロのメーカーからたくさんのことを吸収してもらいたいと思います。
さて、今回もたくさんのお客様が来場してくださったおかげであまり多くの写真を撮ることができませんでしたが、会場の雰囲気だけでも感じていただき、次回はぜひとも実際に会場に足を運んでもらいたいとおもいます!
それでは気になったナイフなどをご紹介していきますね。
北林竹ニさん
精霊石の箱庭でもはやナイフ界隈で有名になった方です。
相変わらず美しく磨き上げられたストーンナイフは来場客の目を楽しませてくれます。先日アトランタで行われたブレードショーでもたくさんのお客さんが足を止め完売状態になるなど世界に通じる人になってきています。
間狩純平さん
ラブレススタイルのナイフを基本として製作している若手ナイフメーカーです。今年から本業をナイフ作りと決め、フルタイムメーカーとして活動をはじめたとのこと。ぜひとも頑張って欲しいですね。
黒澤次夫さん
実はアメリカのショップでも人気のある黒澤さんのナイフ。
今回の新作は亀。左右の足からナイフがニョキッと出てきます。ペアナイフになっていて、どちらも形状が違うのがおしゃれ。
山本宣弘さん
ダイナミックでながら細部まで丁寧に仕上げたプロらしい作品を生み出す山本宣弘さん。
天然素材、人工素材、どれをつかっても山本さんらしいナイフに仕上がる個性こそがプロのプロたる所以かもしれません。
藤田守さん
和風アートナイフで我が道を行く藤田守さん。
最近ではリューターをグレードアップしたこともあり、作品の装飾などに幅が出てきています。
この「怨敵退散」の彫刻はご利益がありそうですねー。
奈良定守さん
今回、奈良定さんのテーブルは素晴らしいアイデアがいっぱいでした。
これは、Fielder誌で紹介されたナイフで、鹿一頭を解体できる最も小さなナイフというコンセプトで作られたFIELDER MINIというモデルです。とても小さいナイフなのですが、お尻についたストラップがグリップの補助をしてくれるので、ハンドルが小さいのにとても握りやすく持ちやすいナイフなのです!このアイデアは本当に素晴らしく、すぐにでも真似したい!
また、ペティナイフのカイデックスシースのアイデアも秀逸でした。
固定の難しいペティナイフですが、ヒモとナスカンを組み合わせることでシースの脱落防止を実現しました。また、このヒモも先端につけかることもできて携帯性も考慮されています。これまた真似したくなりますね。これまた一本取られました。奈良定さんのナイフはアピールは控えめながらいつも丁寧で新しいアイデアがある素晴らしいものばかりです。
篠崎暁生さん
ワーキングナイフだけでなくコレクション的なアイテムも積極的に制作をシている篠崎さんは新作のナイフをたくさん展示していました。
特に目を引いたのが、このイングレーブの入ったネスマック。イングレーブはハワイアンジュエリーを主に製作しているLaid Back Desingnsの三村氏(@nrtmmr)によるものです。
加藤四龍さん
カスタムナイフ王国カッシリアでブログも書いている加藤四龍さん。オリジナルデザインにこだわった姿勢が素敵です。
特にラインが綺麗で目を引いたのがこのナイフ。コンベックスグラインドの削りが秀逸でした。
西澤明宏さん
今回は彫家の一員として参加した西澤さん。もうね、圧倒的技術力でございました。本当に凄いの一言。
いつか、この圧巻の技術を駆使してもらって、彫刻でしか表現できないものを依頼してみてたいですねー。
伊原賢治さん
これまで大きなモデルチェンジなかった伊原賢治さんですが、今回はクリップを搭載したモデルを新たにラインナップに加えていました。
伊原さんのスムースで軽量なナイフをポケットに引っ掛けておいて、さっとリリースできるのはいいかもしれませんねー。
佐藤雄二さん
心の上澄みの雄さんがナイフショーに帰ってきました。
お忙しく、寡作なナイフメーカーですが、とても丁寧に丁寧に作られ仕上げられたナイフは魅力的です。こちらは鈴木伸明氏のモデルを製作したもの。真似したくなるモデルを作る鈴木伸明さんもすごいですね。小柄だけど存在感のあるナイフでした。
こちらは過去にJKGナイフコンテストに応募されていたモデル。その実直で丁寧な作りは審査員の評価も高いものでした。
堀英也さん
展示テーブルでルーキーとして参加した堀英也さんです。
まあその完成度の高さといえば、ものすごいものがありました。すでに販売すべきレベルのナイフをたくさん作っています。
ダブルグラインドのブーツナイフなども難なくやってしまうあたり、非凡さを感じます。
伊東峰樹さん
愛知県から参加の伊東さん。独特の感性を持っているナイフメーカーです。
今回は展示テーブルでの参加で、たくさんの先輩方からいろいろなアドバイスをもらったようです。毎年JKGナイフコンテストにも参加してくださっているので、今回のショー参加が今後のナイフにどのように反映されてくるのか、とても注目しています!
今回のショーレビューは以上です。
ナイフショーに出てくるナイフメーカーも個性的な人々が多く、多様性が増してきているように感じます。
海外のディーラーや若い人たち、女性の方も会場で見かけることも増えてきていて、本当に徐々にですがマーケットも復調の兆しが見えてきているのかもしれません。趣味で作る人も集める人も使う人も、楽しく集まれる銀座ブレードショーはぜひとも長く続いていってもらいたいですね!
今回、ご紹介できたのはごくわずかなナイフメーカーの方ガだけで、もっともっと個性的で魅力的なナイフがたくさんあります。
ぜひ、次回の銀座ブレードショーには足を運んでください!よろしくお願いします。