ナイフメーキングのヒヤリハット事例【ナイフの外周研磨作業】


お恥ずかしい話ですが、ナイフ製作中に大ケガをしかかったのでヒヤリハット事例としてご紹介します。

ナイフ作りをしている皆さんは、同じような危険がないように十分注意して作業してください。慣れた作業でも安全確認はおざなりにせず確実に行うことが大切です。ケガをしてしまうと楽しいはずの趣味が一転して「やらなきゃよかったこと」になってしまうので、どんなときでも安全第一で作業するように心がけていきましょうね。

ヒヤリハット事例の詳細

今回のヒヤリハット事例は、ナイフの外周を磨く際に発生しました。
心理的には、少ない時間を見つけて作業を開始したため少し焦っていました。本来ならば自在バイスの口金に直接ナイフを挟むのではなく、皮の端材やゴム板などを挟んでナイフが滑らないようにして固定していますが、この時はそれを面倒くさがってやらずに、直接バイスにナイフを咥えて作業していました。

焦って作業している上にちょっと深い傷があり、力んでタングあたりを磨いていました。

すると…ナイフがバイスの口金の中でくるっと回った!

そしてそのまま顔面に…グサリ!

結果、ここに刺さりました。あと数センチずれていたら眼球に刺さっていたと思うと…本当に恐ろしい。

今回の事故の発生は、面倒くさがってバイスにワークを咥える際に噛みモノをしなかったこと、そしてバイスのクランプが不十分だったこと(ワークが動かないか確認をしていなかった)によるものです。心理的に短い時間で結果を出そうと焦っていたこともその要因の一つです。

ナイフ作りをやる皆さんにも起こり得る事故です。
みなさんも絶対に怪我などしないように、ナイフ作りに向かう際は心に余裕をもって作業をし、作業にかかる際は安全確認を十分行うようにしてくださいね!

 
 


ナイフの背中(ブレードバック)に滑り止めのギザギザを入れる


デザインによってはブレードバックなどにサム・グルーヴ(thumb groove)とかジンピング(Jimping)と呼ばれてるギザギザの溝加工をして、滑り止め機能をつけたいときありますよね。こんなの。

この加工をするには専用に作られたチェッカリングヤスリを使います。
写真のような構造のヤスリになっていて、この溝をワークにそのまま映すようなイメージです。

使い方は簡単。
まずバイスにワークを挟みます。挟むときに位置をサム・グルーヴの始点に合わせるようにします。そして、バイスの口金に沿わせるようにしてチェッカリング・ヤスリを動かし、溝を切り始めます。横にぶれたりしないように十分注意します。

ヤスリ一つ分の幅が削り終わったら、ヤスリひとつ分の幅を丸ごと移動するのではなく、最初に入れた溝の1つか2つ分を頼りにして、少しずつ削る範囲を広げていきます。尺取り虫のように徐々に進んで行くイメージです。慌てないで少しずつ歩を進めて目標の位置まで溝を切っていけば、苦労することなくきれいな溝を形作ることができます。

完成したのがこちら。きれいなサム・グルーヴが入りました。

ナイフのブレードバックにギザギザを入れたい方は、ぜひチェッカリング・ヤスリをお試しください。Matrix-AIDAでも販売してます。

チェッカリング・ヤスリ

チェッカリング・ヤスリは溝のピッチによっていくつかサイズがあります。
今回の記事で使用したのはこの#9という一番粗目のサイズのチェッカリング・ヤスリです。

チェッカリング・ヤスリ #9