第35回JKGナイフショーレビュー vol.4
続きです。
高本龍雄さん(Tatsuo Takamoto)
目を引いたのがこのエボナイトハンドルのハイドアウト。
ピカピカに磨き上げられているのですが、手触りはエボナイト独特の吸い付くような感覚。やはりブラックのエボナイトはファイティングナイフによく似合います。ブレードの仕上げも丁寧で、高本さん渾身の一作といった感じでした。素晴らしかった!
珍しかったのがこのフォールディングナイフ。過去に作りかけていたものを改めて作りなおしたんだとか。
あまり高本さんのフォールディングナイフを見たことがなかったのですが、動きもスムーズでさすがと言った感じでした。
渡辺隆之さん(Takayuki Watanabe)
来年、製作歴30週年を迎える渡辺隆之さん。職人としてまさに円熟期といったところ。ラブレススタイルのハンティングナイフ、ファイティングナイフを素晴らしいハンドル材を使っていくつも制作していました。どれも良いナイフばかりだったので、写真を多く撮っていました。
マンモスの牙を使ったドロプハンター。流れるような青色の模様が美しい。
象牙のブーツナイフ。ボリュームある象牙を大胆に削った迫力の逸品。
コンベックス・グラインドのハンティングナイフ。本人が「切れすぎて怖い」というほどの切れ味なんだとか。渡辺さんの自信作です。
多松国彦さん(Kunihiko Tamatsu)
ラブレスが親しいガンスミスのために制作したというモデル、ストレッチド ドロップハンター。
ハンドルの素材選びからこだわったハンドル形状は見た目が美しいだけではなく、ものすごく握りやすかったのが印象的でした。
宮前敏行さん(Toshiyuki Miyamae)
今年はアトランタ・ブレードショーでベスト・フォールダー、JKGナイフコンテストではJKG大賞と、賞レースを荒らしまくった宮前さん。まさに今。飛ぶ鳥落とす勢いのナイフメーカーですね。
オリジナルデザインのフォールディングナイフは、どこか和風の雰囲気が漂う作品です。
篠崎暁生さん(Akio Shinozaki)
アメリカ進出にも積極的な篠崎さん。今回は、スクリムショーを入れたナイフを展示していました。
スクリムショーとは、素材に小さな穴を開けたり、小さな線を彫って墨をいれるものです。
今回このスクリムショーを入れたのは篠崎さんの知り合いの伊藤初美さんという方。ナイフに彫るのはこれが初めてなんだとか。
ちょっと写真がぼやけてしまいましたが、ふくろう(ミミズク?)の顔。
裏側は足になってて、少しおしゃれでした。
松井透(Toru Matsui)
松井さんのテーブルでひときわ目を引いたのがこのナタ。
大型ですが仕上げはとても丁寧でした。
次回に続きます。
これまでのレビューはこちらからご覧ください。
第35回JKGナイフショーレビュー vol.1 | ナイフ小僧.com
第35回JKGナイフショーレビュー vol.2 | ナイフ小僧.com
第35回JKGナイフショーレビュー vol.3 | ナイフ小僧.com