銀座ブレードショー2015 2月 レビュー(後編)
前回の続きです。
荒川知芳さん
小さいけれど存在感があったケーパー。
渋い茶色のマンモスハンドルがベストマッチしていて、模様をうまく残した削りが絶妙です。
落ち着いた雰囲気のナイフで、紳士の持ち物といった趣きのある一作でした。
横山哲夫さん
新しいハンドル材を積極的に採用する横山哲夫さん。
C-tekをつかったブーツナイフを製作していました。ハンドルのイメージがナイフとよくマッチしていて、トラディショナルなラブレス・デザインと最新のハンドル材を見事に融合させています。
鈴木美朗さん
タクティカルテイストの強い作品。
作りは本当に精巧で、まさに「プロの仕事」といった素晴らしいナイフでした。
デジタル・カモのカイデックスもおしゃれですね!
築地正晴さん
今回の銀座ブレードショーの広告用ナイフの作者、築地さんのテーブルです。
あの広告用のナイフは現在アメリカにあるそうで、残念ながら見ることはできませんでした。
いつもながら丁寧な作りのナイフに、驚くほど緻密な彫刻が施された鞘が印象的でした。
並木実潤さん
朝3時に雪かきをしてから会場入りしたという並木さん。
スチームパンクの独特の世界は健在で、新たな作品をたくさん展示されていました。
これは銃型のナイフ。もはやナイフというよりもアートオブジェといったところです。
山本宣弘さん
ラブレスを作り続けることで自らのスタイルを確立し、いまや山本宣弘としての個性が際立ってきた山本さんのテーブルは目がさめるような美しいミラー仕上げの施されたナイフがところ狭しと陳列されていました。
中山英俊さん
これはまだ試作中のものなのですが、すごくカッコ良かったロック付き肥後守。
シルエットにこだわりを持って作ったとのことで、斜め前から見た造形にこだわったのだそうです。
ギミックの感じがめちゃくちゃかっこよかったです!
この角度が男前なナイフにしたかったそうです。たしかに男前!
橋本庄市さん
毎度驚かせてもらう橋本さんのテーブルですが、今回も大物がありました。
鍛造系男子の心意気を感じる、なんともアーティスティックなナイフです。
ハンドルは自作マイカルタ(的なもの)で、ブレードと一体感があります。かっちょいいなあ!
松田菊男さん
銀座ブレードショー人気の立役者、松田菊男さんのテーブルでお茶目なナイフ見つけました。
その名も「新しいカランビット」。まだ名前がないとのことですが、ちょっとかわいいですねw
渡辺隆之さん
今年、ナイフメーカー歴30週年を迎える渡辺隆之さん。気合の入りまくったアートナイフを作ってきていました。
職人として円熟期を迎える渡辺隆之さん。ロゴマークも新しくなり、これからますます技術に磨きがかかっていくことでしょう。から目が離せません!
以上で今回のレビューは終了です。
なんだか最近、どのナイフショーの入場者数も右肩上がり傾向のような印象です。来場客の顔ぶれを見ても、若い人や新しいお客様も増えてきています。これはマーケットとしては良い傾向で、ナイフメーカーにとってもチャンスですね!
銀座ブレードショーにも出展者の固定化など種々の課題があるわけですが、これからも努力を重ねてもっとメーカーにとってもお客さまにとってもいいショーになっていって欲しいですね!