ご依頼いただき、オンタリオ SP-8のカイデックスシースを製作しました。

依頼内容は以下の通り。

1.ナイフのモデル名:オンタリオ SP-8
2.ファイアーストライカー:20㎝、円周4㎝
3.ベルトクリップ無しで自衛隊の旧弾帯の穴(61mm)とシースの穴位置を合わせてパラコードで腰に水平に保持
4.横向きでも縦向きでも弾帯の穴に紐で保持可能にしたいのでファイアーロッドをグリップ方向で抜きたい
5.ファイアーロッドシースの取り付け位置も左右両側で付け替えが出来る形

そして、お客様から頂いた型がこちら。

こういう風に具体的なイメージを頂けると作業しやすいので助かります。

制作にあたっての課題

具体的なイメージがあるのでなるべくそれに近づけなければいけないのですが、そのまま作るにあたっていくつかの課題にぶつかりました。

・依頼者のモックそのままだとロックするところがなくて不安

・ファイアーストライカーホルダーの凹凸加工どうするか

・ファイアーストライカー長すぎて抜けない

それぞれの課題についてひとつずつクリアしていくしかありません。ステップバイステップで進んでくことにしました。

課題1. モックそのままだとロックするところがなくて不安

頂いたモックはブレードだけを覆う形なので、ナイフを固定することが出来ないと考えました。代替案として、ヒルトを完全に覆う形を提案。結局、依頼主のオリジナルと私のアイデアの物2点を作ることなりました。

結果、下の写真のようになりました。

実際にはオリジナルの物もブレードの厚みがあったため、案外ロックをきかせることが出来たので最終的にはどちらも採用する形になりました。

課題2.ファイアーストライカーホルダーの凹凸加工どうするか

このシースの最大の難関はファイアーストライカーホルダーの加工でした。ホルダー自体を作るのは難しくないのですが、ハトメ穴を一つずつ避ける様になっている凹凸加工をどうするか、これで結構悩みました。

カッターやバンドソーなどの方法も考えましたが、結局はフライス盤での加工を選択。
ホルダーを固定する治具を木で作り、タップを切って直接ネジ止め。バイスに加えて切り込み加工を施しました。

課題3.ファイアーストライカー長すぎて抜けない

長すぎるファイヤーストライカーをどうやって抜くか。要はファイヤーストライカーが長すぎる為普通に固定したままだとハンドルの厚みが邪魔で抜けません。それをどうするかは依頼主からの宿題でもありました。

結論から言うと、「ゴムワッシャーの利用」と「反対からも抜けるじゃん!と気づいた」です。

ゴムワッシャーをホルダーと本体の間に挟み込むことで高さを稼いで抜けやすくしました。
ゴムワッシャーで高さを調整するのはテックロックなどを取り付ける際も良く使う方法です。

反対からも抜けるというのは、別にハンドル側から抜けなくてもいいと気づいただけなんですが、固定観念にとらわれて最後の最後まで全く気づきませんでした(笑)

完成!

というわけで3つの課題を乗り越え、無事にシースを完成することが出来ました!

お客様からも喜びのメールをいただき、一安心。無事に完成できてよかったです。

商品手元に届きました、この度は忙しい中でシース作成依頼を受けて頂き感謝しております、また当方の仕上がり想像以上に素晴らしい出来に感動しました。

ベルトに取り付けたロックテンションの掛かり、操作感も良く満足しております。

40cm程の長物を腰横にぶら下げる保持をした時の作業中に膝を曲げる姿勢で、鞘の自分の足や地面への引っ掛かりを気にしないで済む事、太腿に紐で結んで歩く度にカタカタ言わさなくて済む喜びをお伝えしておきたいです。

課題を一つずつクリアしていけばなんとか形に出来る、ということを身をもって知ることが出来、良い経験をさせていただきました。こちらこそありがとうございました。


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