中国製のナイフブランクをキット化
最近、AliExpress などで買った中国製のナイフブランクからナイフを作ろうと思ったけど色々と難しい。どうにかならないかという相談をいただくことがあります。
お客様と相談して、自分で加工できる工程までを確認し、ハンドルを取り付けてキット化するお手伝いをしたりします。
今回持ち込まれたのは下の写真のブランク。
すでに熱処理がされていて、これにハンドルを取り付けたいというご要望でした。
うちのお店に直接来ていただいて、店内で好きなハンドル材からボコテを選んでもらいました。
この中国製のブランクは、穴がミリで開いているのでMatrix-AIDAで取り扱っているボルトも使えるんですが、それが希望のサイズであるとは限らないのです。これは、5㎜のボルト穴が開いていたんですが、お客様は着脱できるチェーンリングボルトが使いたいと…
このブランクはすでに熱処理がされているため、通常のハイスのドリルでは歯が立ちません。そこで超硬エンドミルを使ってフライスで穴を拡張させました。すごく大変だった…
その後、ハンドルに必要な穴をあけ、外周を削って合わせて無事キット化が終了。
ここから先はお客様にお好みでハンドルを削って完成まで頑張ってもらいます。
中華製のブランクをいじってみて、いろいろと分かった以下のこと。
・鋼材の素性は全く不明。ベルトサンダーで削るとめちゃくちゃ火花が出るw
・熱処理はされてるが、ちょっと焼きが甘い。超硬つかえば結構削れる。穴の拡張などは可能と言える。
・外周はおそらくレーザーカットがされていて表面が硬化してる。ヤスリなどでは成形不可能。ベルトサンダーがあれば大丈夫。
・レーザーカットなので端面の凹凸が大きく、そのままではちょっと見た目が悪い。
中国製の焼入れ済みブランクもハンドルをきちんと成形できれば使いやすくてかっこいいナイフを製作することはできると思いますが、安さゆえの購入後の加工の難しさは少なからずあるように感じました。
オリジナルのナイフを作ろうと思って買ったブランク。せっかく買ってもやり方がわからなかったり、工具が足りなくて何もしないままでは安物買いの銭失いになりかねません。
ナイフ作りにご興味があれば、ぜひ一度Matrix-AIDAにご相談ください。