父から譲り受けたナイフ


メンテナンスの依頼

「父親から譲り受けたナイフをメンテナンスしてほしい」と依頼がありました。ナイフについているマークから相田義人のものであることを知り、連絡をくれたのです。ナイフは4”セミスキナーで、イッカクのハンドルがついている特別な仕様のものでした。

 

ナイフやシースの具合からもかなり昔のものであることがうかがい知れます。

 

ナイフの前オーナー

お客様の苗字とこのナイフを見た瞬間、義人は記憶が蘇りました。

その昔、相田義人がチャールズ・リンゼイという写真家とともに北極にほど近いカナダ北部へ旅をしていました。曰く、このナイフは旅の途中でイヌイットから買い求めたイッカクの角で作ったものでした。

そして、このナイフの前オーナー(依頼者の父親)は、そのチャールズ・リンゼイを相田義人に紹介をして、ふたりの関係を作ってくれた恩人だったのです。


(うちの事務所に飾ってあるリンゼイ氏の作品。ホッキョクグマに肉薄してます!)

 

父の知らない一面

義人は出来る限りきれいにメンテナンスして、当時の思い出話をつづった手紙とともに、今のこのナイフのオーナーである息子さんにお返ししました。その手紙の内容には息子さんの知らなかったお父さんの一面がつづってあったそうで、とても喜んでもらえました。

依頼者の方は一本のカスタムナイフがきっかけで、父の知らなかった一面を知ることになったわけです。
 
 
カスタムナイフはどんなものであれ、作者がその時を一生懸命生きて、一生懸命作ったものです。そして、それを手にする人にも様々な思いや、その人なりの歴史があるものです。カスタムナイフひとつひとつには、人々の思いやストーリーが詰まっているのです。だからこそカスタムナイフは言い知れぬ魅力があるのかもしれません。

 
 


内田啓.さんのWebサイトの紹介


2015年からナイフメーカーとしての活動を本格化した内田啓.さん。R.W.Lovelessと相田義人のモデルを踏襲したナイフを製作しているメーカーで、主に東京で開催されるナイフショーに参加していらっしゃいます。ナイフに対する思いや、製作物に向かう姿勢そのままの正確で丁寧な作りのナイフを製作するナイフメーカーです。

最近では、Fielder誌で「鹿一頭を解体できるもっとも小さなナイフ」という企画にも参加して、プロ・アウトドアマンの服部文祥氏から評価を得るなど活躍がめざましく、さらなる飛躍が期待される若手の一人です。

そんな内田さんが満を持して、自身のWebサイトを立ち上げました。
実際には2016年2月頃に立ち上がっていて、これまでコツコツと更新をしていたのは知っていたのですが、いよいよ紹介OKの連絡を頂いたので、こちらでご紹介させてもらいます。
 
 

内田 啓.さんのWebサイト

 
とてもシンプルなサイトですが、内田さんのプロフィールやレパートリーなど、必要な情報を充分知ることができます。

Kei Uchida Knives | 内田 啓. カスタムナイフ
 

即納が可能なナイフをStock listとして掲載してあるので、欲しいものがあれば連絡してすぐに購入することができます。
また、在庫がなく即納ができないものでもお問い合わせ先から連絡をしてカスタムオーダーをすることもできます。

Facebookやブログをやっているメーカーさんは多いのですが、こういった名刺代わりになるWebサイトを持ってちゃんと運営してるナイフメーカーって案外少ないですよね。みんなちゃんと作れば(更新すれば)いいのに。

Facebookやブログは手軽さがありますが、情報が流れていってしまうきらいがあります。
一方でWebサイトはブログなどとは違って自分の作品をリスト化したり、自分の信念・コンセプトを来訪客にじっくりアピールすることができます。要はWebサイトはナイフメーカーの名刺、そして店舗になりえるのです。だから、ブログやFacebookはそのままつづけるとして、ナイフメーカー各位におかれましてはぜひともご自身のWebサイトをお作りになることを強くおすすめします。

そんなことはさておき、内田啓.さんのWebサイト、とても見応えがあり参考になりますのでぜひ一度アクセスしてみて下さいね。

 

Kei Uchida Knives | 内田 啓. カスタムナイフ