鉈のリグラインド
お客様が作った鉈に刃付けをしたんですが、試しで使ってみたら刃角が厚すぎて食い込みが悪いということで、大きくグラインドしなおすことになりました。
6㎜厚のブレード。ボウイナイフのようなシルエット。
横から見ると全く問題ないのですが、いかんせん刃角が鈍角過ぎました。紙やら肉とかなら切れますが、すぐに切れにくくなってしまいます。そこで、再度グラインドをして刃角を鋭角にすることを決断。
一度完成したものにベルトをかけるのはとても勇気がいります。
ハメ殺しになったハンドルは外すことはできないし、変なところにベルトを当ててしまったら目も当てられません。
お客様の希望はゆるやかなコンベックスということで、バーキングにプラテンを付けた状態で削っていきます。一気に削り取るのではなく、先ずはフラットグラインドを目指して刃角を確認しながら徐々に摺り上げていくようなイメージで削っていきます。
このときマジックで研削部分を色付けをして、当たりと角度を確認しながら削っていきました。
ほぼフラットグラインドが出来たら微調整をしながら削り、ゆるやかなコンベックスグラインドにしていきます。
60番のベルトでほぼ完成状態まで削り、あとは番手を上げつつ微調整と傷消しをしていきます。
これにて完成!
摺り上げして、刃角が鋭角になったことで小刃付けもしやすくなり、対象物への食い込みも改善されました。お客様からも無事OKをもらえて、無事納品完了です。