2011年7月銀座ナイフショーレポート
7月10日(日)の猛暑の中開催された、銀座ナイフショーは今回も大成功でした。
それではさっそく今回のレポートを報告します。
作品紹介
橋本庄市さん
刃物を作る際にスクラップになった鋼材を集め、作られたこのオブジェ!
その存在感たるや、恐るべきものでした。
これを担いで銀座の街を歩く橋本さんは勇者のようでした。
パワーストーンのオブジェやペーパーナイフを作る竹林さんは銀座ナイフショーでもおなじみの顔になってきました。ナイフのデザインやハンドルの材料などもナイフショーに出て、他のナイフメーカーとの交流の中で洗練されてきた印象を受けます。
今回、最も印象的だったのはこの大型のナイフ!その加工技術はすごいの一言です。
北林さんはブログも書いています。個展の情報などがわかるので、ぜひご覧ください。
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輝石工房 精霊石の箱庭 北林竹二
山本徹さん
山本さんのテーブルには、10点ほどの作品が並んでいましたが、すべてのナイフについてこのように説明書きがついており、お客さんの立場に立ったテーブルを意識して展示されていました。
このナイフは、山本徹さんのHPで、その製作工程を事細かに写真付きで解説されているのです!
プロメーカーの製作工程を無償で公開するなんてなかなかできることじゃありません。
ぜひ皆さん、山本さんのHPへGOです!
タイ・アーツ・コレクション
今回もタイ・アーツ・コレクションさんがものすごいものを持ってきてくれました!
故ビル・モラン氏のボウイナイフです。
このナイフは、ビルモラン追悼号で表紙になった代物です。値段もすごいですね・・・
日本の鍛造メーカーの人たちにもこういう雰囲気のボウイナイフを作ってみてほしいですね。
藤田守さん
和風テイストと自分のデザインの作品にこだわる藤田さんの今回の力作はこちら。
光を通すと富士山が見えるハンドル!
すごいアイデア!
五十嵐盛人さん
様々な形状、鋼材にチャレンジしている五十嵐さんの新作です。
ダマスカス鋼のブレードを惜しげもなくフルタングで使っていました。
ハンドルは、ダマスカスの模様が見えるようにアクリルを使ったんだとか。
鈴木寛さん
魅力的なナイフばかりが並ぶ鈴木寛さんのテーブルで僕が気に入ったのはこのナイフ。
まずハンドル材のクラシックマイカルタがバンブーのようになっていて、普通のものとは違った良い柄でした。
そして、そのハンドルに合うブレードデザイン。存在感があるというより、存在そのものといった感じでした!
九鬼隆一さん
小ぶりなかわいいナイフが並んでいました。
様々なスタイル、デザインを楽しんで作っているなあと、見ていて楽しさが伝わってくるようなテーブルでした。
渡辺隆之さん
岐阜から参加の渡辺さんのこのナイフは、ナイフメーカーたちの推薦により次回の銀座ナイフショーの広告ナイフに決定しました。ヒルトは3つのピースからできているそうです。
ハンドルの作り方も特殊で、NSの板をハンドルの形状に曲げているとのこと。
聞くほどに不思議なナイフでした!
黒沢次夫さん
猛暑の中のナイフショーに、さわやかな風のようなテーブルがひとつ。
黒沢次夫さんのテーブルはまるで水族館のような雰囲気でした。
どじょうナイフ!
星山文隆さん
ナイフ作りだけでは飽き足らず、ついに彫刻まではじめてしまった星山さん。
マストドンを使ったこのアーティスティックなナイフは男心をくすぐります。
山本信彰さん
レザー職人の山本さんが今回も参加されていました。
最近、レザークラフトに興味がわいている僕は、山本さんにたくさん話を聞くことができました。
いつかナイフの価値を上げてくれる山本さんにシースをオーダーしてみたいです。
井原行生さん
毎年、JKGナイフコンテスト賞を獲得する井原さん。
今回はオリジナルデザインのナイフを数点持ってきていました。
今年もナイフコンテストに挑戦するそうです。楽しみですね!
松田菊男さん
ナイフマガジンによく掲載されている松田さんのナイフは、一目で「松田菊男さん」とわかるのがすごいですね。
ただ、やはり実物は迫力が写真や雑誌で見るのと全然違いました。
テーブルは終始人があふれて人気のあるメーカーであることを再確認しました。
鈴木伸明さん
鈴木伸明さんのクラーケンは人気のため、再製作されて販売されたそうです。
このパールハンドルのクラーケンも素敵でした。
奈良定守さん
精巧な作りと、オリジナルデザイン、そして手ごろな価格で人気急上昇中の奈良定さん。
今回、僕が感動したのはペティナイフ用シース!
ありそうでなかった、考えが及ばなかったペティナイフのシースです。
これがあればキャンプに行くときの持ち運びもスマートにすることができるのです。
真似をしようと写真をいっぱい撮ってきてしまいました。素晴らしいアイデアです!
高本龍雄さん
しばらくナイフショーに出ていらっしゃらなかった高本さんが銀座ナイフショーに帰ってきました!
小ぶりながら精巧な作りなナイフは、とても丁寧で、「うまい」と唸ってしまいます。
斉藤博さん
斉藤さんのテーブルにはコンシールドタングが多く並んでいました。
鋼材の無駄を出さないことと、ナイフの軽量化を同時にすることができる所がお気に入りなんだとか。
このナイフはハンドルの形状がとてもユニークなデザインでひときわ目立っていました。
山本宣弘さん
静岡県のプロメーカーの大将、山本宣弘さんです。
最近は、面白いハンドルを付けたナイフをショーに持ってきてくれるので、みていると全部並べてみたくなっちゃいますね。
ワイルドウッドのこのナイフは、模様がとても綺麗に出ていて、とても魅力でした。
福井崇博さん
もはや革職人と化した福井産の新作はA4サイズがすっぽり入る鞄です。
すべて手縫いで作られたこのバッグは手縫いならではの暖かさと頑丈さが売りです。
ショーのたびに毎回新しい技術、新しいデザインに挑戦する福井さんに今後も要チェックです!
初心者テーブル作品紹介
今回から、ナイフショーに出ることなどを目標にしている新人メーカーさんのための初心者テーブルが設置されることになりました。記念すべき第一回は2人の新人作家さんがテーブルを共に出展されました。
一人は残念ながら当日風邪をひいてしまい作品の展示のみでしたが、もう一方の荒川さんは先輩メーカーさん達からたくさんのアドバイスを貰えたようで、「来てよかったー」とおっしゃっていました。
荒川さん
今回、初めて参加された荒川さん。
先輩やお客さんからたくさんのアドバイスを貰い、更なるやる気を燃やしているようでした。
次回の銀座ナイフショーでは自分のテーブルを出されているかもしれません!
みんなで期待しましょう!
成瀬さん
今回は風邪のため本人は出席できなかったのですが、作品は展示されていました。
焼き入れで曲がってしまった失敗作なども飾られていて、失敗も含めナイフ作りすべてを楽しんでいるんだなあと感じてとても好印象でした。
と、こんな感じでした!
お客さんもいっぱい来てたし、新しい顔もちらほら。
新人テーブルのような新しい試みもはじまり、これからどんどん銀座ナイフショーが発展していくといいですね!
ありがとうございました。
5 thoughts on “2011年7月銀座ナイフショーレポート”
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あのオブジェって担いで持ってきたの!!
確か広島の方でしたよね?
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>ものずきさん
担いでましたよー。なんか勇ましかったw
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橋本庄市さんにお会いしたいのですが、
どちらに伺えばお会いできますでしょうか?
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>anさん
申し訳ございません。私も銀座ナイフショーでお会いするだけなので、詳しい連絡先は存じ上げません。直近では来年2月の銀座ショーに出展されるのではないかと思います。
また、たらい回しになってしまって申し訳ございませんが、山下刃物店様にお問い合せになったほうが詳しい情報を知ることができると思います。山下刃物店様は橋本氏と懇意にされています。
山下刃物店 http://www.yamashita.org/
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どこのだれかもわからない私に
こんなにご丁寧にお返事下さって
ありがとうございます!
しかもURLまで…!
本当にありがとうございました!
とても嬉しいかぎりです!!